七月の最終日。
今日の稽古は広い体育室を使っての稽古。シーンはM1。ん?M1?
2ヶ月先の本番が気掛かりな、なかなかスロウな台本の出であります。
稽古場には、備品のパイプ椅子のありったけが並べられました。
「ろじ式」の要は、おそらく、いやどう言ったってこのセットです(勿論、パイプ椅子が何かしら素敵なものに化けます)。
セットを作り始めるアトリエの開始はまだまだ先なので、役者自身も未だ現物を見てはいないのですが、それはどうやらとてもノスタルジックでジオメトリックでバイオロジカルな…。
いつもそうであるように、今回もまたカッと瞳孔を開けそうです。
今日は松本さんが東京で公演の記者会見があったため、通し稽古ができる環境ながら、監督不在でありました。
各グループでの稽古は進んでいた為、とりあえずは通してみます。
2回も通せば稽古時間の終了も間近。冒頭のシーンはなかなかロングな様相であります。
久々に耳にする、稽古場に反響する小気味好いヂャンヂャン。
「うおー維新派だー。」と、まるでひとごとのように喜んでしまいます。
前夜に、今日の稽古の夢を見ていました。
気掛かりがあってもなくても、稽古場の夢はよく見ます(圧倒的に本番に向かってカウントが増えますが)。
お馴染みのパターンですが、ひとり台詞が出てこなくて「アワワワ…。」となり、「あぁ、でも今日は松本さんいないからな。ホッ…。」とか思って正面を見ると、いない筈の松本さんがセンターの机に座ってジッとこちらを見ています。ギャーです、もう。
更に「今日ノーメイクなんだけど!」とか、訳の分からない理由でもパニくっています。
そしてなぜかみんなの隊形は、呼吸機械の冒頭の斜めライン。
訳が分からないことに十分納得している、夢の中の自分はまことに適応能力が素晴らしい。
で、現実の今日の稽古と言えば、デジャヴなんて欠片も起こらない、松本さんも現れない、場所が同じなだけなのでした。
正夢の才能というのが、自分にはないな、と、もんやり思う、風景を眺めるような夜。
もう八月。
今年は夏が二回めで、2月からずっと夏で、一体いつまで夏が続くんだと、うだりへたばりながら、されど憧れてやまない特別な夏、です。
(大石美子)
