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週明けに控えた本公演用のポスター撮影に先じ、現場の下見に行ってきました。
昨年の11月に訪れた時より、いくらか湖水が澄んでいます。渡りの時期を外れたのか、お尻を振って魚を追う水鳥の群れも見当たらない。訪日の黄砂に水平線が霞んだ、静かな静かな長い浜。
「とりあえずどこまで行けるかやってみよか。」半パン持参でもう足を湿らせている松本さん。舞台監督の大田さんは図面をパラパラ。カメラマンの福永さんが光を見ている。デザイナーの東さんは湖面に画を眺めつつ、衣装班のまろに試作ズボンのストライプの幅について繊細なイメージを伝えている。役者も早速膝丈の衣装に着替え、ジャプジャプジャプ。
ヒッ、とくる冷たさ。浜は半袖で過ごせる陽気で、満ち引きもない遠浅の湖の水は生温かいだろう、なんてタカを括っていたら、とんでもない。5月の水遊びはまだ気が早い。
素足で歩く湖底はやわらかで、歩き辛い砂利もない。とんがった牡蠣もない。緩やかに緩やかに身体が沈んでいく。膝が隠れてお尻が濡れて、ヘソが縮んで脇がこそばい。下りの合間にまた少し上って。ずんずんずんずんどこまでも進んでいけそうで、岸辺からストップがかからなければ、そのままトプンと消えてしまいそうに、沖への恐怖感が流されていきます。
岸から10数メートルまでメジャーを延ばし、2メートル毎に杭を打ち込む。首から下にガムテープを張られて人間メジャーになった坊野に、そのつど水面をマーキング。メジャーの先っぽを掴んで湖中に佇む体脂肪率の低い金子(男)が悲惨な震え方をしている。揺れる湖水がどんどん体温を奪っていき、濡れた服は風に冷やされ天然のアイスノン。気付けば親指の感覚が消えていました。
心配顔で見守ってくれていた制作のカナちゃんと、カメラアシスタントさん。抜け目なく浜辺に用意してくれていたホットドリンクに、ようやく体温が蘇ってきます。
最後は役者4人で湖に立ち、ポラロイドでテスト撮影。ピラピラと風に晒され浮かび上がった、なめらかな青い世界。写真に人影が密になった画を想像して、「素敵やん。」とほくそ笑む。
大掛かりの予感のポスター撮影仕込み、本番。どうか晴れますように。
(大石)
2008-05-08 投稿
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